{"created":"2025-09-08T00:50:47.678058+00:00","id":2000144,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"cc4063c9-ccc0-43c6-a65c-00613e8cc662"},"_deposit":{"created_by":13,"id":"2000144","owners":[13],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"2000144"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:kit.repo.nii.ac.jp:02000144","sets":["1753926516427:1753929991454:1753935678466"]},"author_link":[],"item_30002_access_rights4":{"attribute_name":"Access Rights","attribute_value_mlt":[{"subitem_access_right":"open access","subitem_access_right_uri":"http://purl.org/coar/access_right/c_abf2"}]},"item_30002_creator2":{"attribute_name":"Creator","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"黒田, 孝二","creatorNameLang":"ja"},{"creatorName":"クロダ, 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土と水を練る造形文化は縄文式土器に遡り、その源泉は天然資源とタイムリーな火加減である。伝統技術は劣化が少なく土に戻る環境保全型で、人類との共存が証明された見習うべき技である。 21世紀のものづくりには先人の知恵を活かし、伝承の技や道具が素材に作用して機能美を達成する機序を科学的に解明し、環境負荷を低減し生命と調和したものづくりへの転換が必要である。 本研究では、京壁の仕上げ用の鏝で、明治期の刀鍛冶製法の鍛造と伝わる旧水撫ぜ鏝を用いると、手作業の混錬で土壁組成物の流動性が向上し、塗工直後には「ノロ」と呼ばれる粘土を含む水分が表面に滲出し、乾燥後には滑らかで緻密な美観と呼吸感を持つ京壁に仕上がる現象を検証し、その作用機序を解明して最先端のものづくり技術に応用展開することを主目的としている。 このために、感性科学が役割分担して融合発展するハイブリッド工学基盤の構築を目指した。 筆者の44年間の産業現場のソリューション活動から、日本の更なる発展に求められる課題は、現場の暗黙知の相互連携と科学の活用で新たな暗黙知を獲得することにあると考えている。 第2章では、移動分析車活動から現場目線で、印刷インキ転移のミリ秒の現象を高速VTRで現場と一体化した改善活動から「動的計測」と感性との連動の必要性を示した。科学知は与えた変化を客観知とし、感性知は対象から受けた暗黙知を主観知とするところが異なる。その融合には、人間の「見る」「知る」「操る」感性に科学を沿わせ感性資産を検証し、展開することが大切である。 第3章では、可視化技術が経験知を活かす感性を高めることを論じた。科学知を活かすには、課題抽出のINPUT感性と、タイミングよく働きかけるOUTPUT感性でサンドイッチする必要がある。現場ソリューション源泉は知的ストックである。感性を高めるためには多面的に真の姿を洞察し仮説をつくる「七み」(観・見・視・診・看→察・顧)の育みの必要性を提案した。仮説がないと課題を見過ごし、失敗に落ち込んでこそ成功を確信する人間の性に科学を沿わせ発展させたい。 第4章では、伝統技術の解明と、現代のエネルギー、バイオ、環境の先端技術に欠かせない水の挙動の解明を試みた。マクロな流体力学では解けない不思議に見える特異なミルククラウン現象をモデルに、分子動力学シミュレーションで水分子に特有の界面挙動がその背景にあることを明らかにした。また水と接触したアルコールは強い分極状態になる特異な水の影響力を示した。 第5章では、暗黙知を修得する日本人の高い感性を米欧と対比して特徴付けた。多様な感性軸で構成する感性空間を提案して、試行錯誤を重ね辿り着く成功空間を感性ウィンドウと名付け、感性知と科学知が相補的に役割分担して協働するハイブリッド工学モデルを構想した。 第6章では、京壁の旧水撫ぜ鏝による混錬効果に、流動性の高速度VTR観察、機械的流動性評価、低真空走査型電子顕微鏡観察、X線回折分析、水分の誘電緩和スペクトル測定、鏝材質の蛍光X線分析、磁気特性測定などを実施し客観的検証を得た。しかしなお、鍛造鏝が及ぼす作用機序には解明すべき課題があり、この解明の継続が科学技術の新たな発展に寄与するものと考えた。 第7章では、鏝の作用を機能システムと見立てて、科学と連動するハイブリッドシステムの活用を検討した。鏝の作用を、手作業をナノ領域の粘土構造形成に伝える変換関数と考え、水の分子運動論を考え合わせると、鍛造鏝面の水分子の整列構造が、鏝の作用を決定づける仮説が成り立つ。 また、微粒子分散系の混錬実験とシミュレーションで、104のせん断速度では微粒子が流動配向を起こして整列し自由水が押し出される現象がみられ、京壁の流動化とノロ滲出のモデルと対応する。 第8章では、観察された現象を機能モデル化して、伝統技術の材料と技と道具の機能解析や工学要素抽出への試行をめざした。材料系では京壁が経時的に褐色に変色する「さび」はMnが原因と究明でき、技は京弓の竹材をひと振りで選り分ける動作、道具は漆塗りの刷毛の押しと引きの同時作用、および茶の湯の茶筅の種類が点前の動作に与える影響についてその糸口を論じた。 ものづくり現場の熟練者や伝統工芸の達人、日本の「道」の熟達者に共通する、ものや事象の勘所を捉える感性の原点には、モノと感性との連動を感じる。京壁の練りの終点、京弓の竹の接合形状と張り具合、茶の湯のお点前の所作などすべてが手応え感の所産である。 日本人特有の「人を知るようにモノを知る」感性を養うと、より的確に対象が動く。ゆらぎ状態から整列が始まる「予兆」と変化の始動点を「勘所」と感じるのは、水がランダムから高次の運動を始める点でもあり、材料挙動と感性感知とが共鳴していると考えざるを得ない。 科学にも政治経済にも社会にも人の感性を高め活力を与えるイノベーションが求められている。 今を生きる我々世代は先人の感性資産を受け、時代に沿わせて次世代に継ぐ「感性豊かな日本の強み」に発展する基盤をつくる使命をもつのではないだろうか。 ","subitem_description_language":"ja","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_30002_dissertation_number30":{"attribute_name":"Dissertation Number","attribute_value_mlt":[{"subitem_dissertationnumber":"乙第194号"}]},"item_30002_file35":{"attribute_name":"File","attribute_type":"file","attribute_value_mlt":[{"accessrole":"open_access","displaytype":"detail","filename":"D2-0194_y1.pdf","filesize":[{"value":"213.7 KB"}],"format":"application/pdf","mimetype":"application/pdf","url":{"label":"内容の要約","objectType":"summary","url":"https://kit.repo.nii.ac.jp/record/2000144/files/D2-0194_y1.pdf"},"version_id":"b6bba9c4-cf95-49c2-9e38-0ba22e4565d3"},{"accessrole":"open_access","displaytype":"detail","filename":"D2-0194.pdf","filesize":[{"value":"373.2 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